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2026/06/09

羊革の手袋にカビが!放置は厳禁?プロが教える正しい対処法と予防法

こんちには。愛知県豊田市の革研究所 新豊田店です。
クローゼットの奥から大切にしまっていた羊革の手袋を取り出したとき、表面に白い粉のようなものを見つけてショックを受けた経験はありませんか?
「せっかくの高級ブランド手袋なのに・・・」「これって拭けば落ちるの?」
そんなお悩みをお持ちのあなたへ。実は革製品のカビは放置や間違った自己ケアで悪化します。今回は、大切な手袋を諦めないための、プロの対処法と予防のポイントを解説します。


1.悲劇を繰り返さないために:なぜカビは生えるのか?
カビの正体は、湿度80%を超えた環境下でタンパク質や脂分を栄養源として繁殖する「糸状菌」です。
革製品は非常にデリケートです。特に羊革(ラムスキン)は質感が柔らかい分、水分や湿気を吸い込みやすい性質があり、繊維が細く密度が高いため、一度カビ菌が奥深くまで浸透すると根絶するのは困難です。
◎湿気と汚れ:冬場に使用した際の手の汗や皮脂汚れ、そして保管時の湿気。これらが重なると、革はカビにとって絶好の「食事」となります。
◎「とりあえず拭こう」の落とし穴:濡れた布や市販の除菌シートで拭き取るだけでは、表面のカビが広がるだけで、内部に根を張った菌は生き残ります。再発生率は非常に高いです。


2.プロの修理サービスで解決できること
当店では、お客様が安心して手袋を使い続けられるよう、以下のような工程で修理を行います。
1)下処理作業:クリーニング、脱脂、研磨、調色、マスキング等の作業で仕上がりに大変影響する重要な作業です。特にクリーニング、脱脂、研磨は補修後の塗料のひび割れや剥がれを防止するため丁寧に行います。
①クリーニング:長年の使用により蓄積した汚れを専用のクリーナーで革を痛めないようやさしく除去します。
②脱脂:クリーナーで落とせない成分の油分を専用の水溶性アルコールでやさしく拭き除去します。
③研磨:スポンジペーパーなどを使用して、既存のコーティングを剥がしたり、スレやキズを平滑にします。
④調色:市販されている塗料とは違い独自の塗料を使い複数の色を0.1g単位で調合して、お客様の希望する色を作ります。
何度も試行錯誤を繰り返し希望の色を作り出すため、修理作業の中で一番難しい作業です。
⑤マスキング:補修しない部分をマスキングテープ等で保護します。きれいに仕上げるため極力丁寧にマスキングを行うので、補修作業の中で最も手間がかかる作業です。
2)キズ・革内部補修:独自の補修剤を刷毛や筆を使って塗布して、キズのある箇所や革内部の損傷した箇所をしっかり補修し丈夫な革に復元します。
3)表皮形成補修:独自の補修剤をウエスや刷毛で塗布して、革の表面を平滑に整え新品に近い革の状態に復元します。
4)着色(リカラー)・色止め:1)④で調色した塗料と色止め剤を調合しスプレーガンで塗布塗布して仕上げます。色止め剤の分量により膜厚を調整できます。分量を多くすると膜厚が厚くなり耐摩耗性が上がります。逆に分量を少なくすると膜厚が薄くなり質感や柔軟性が良くなります。また、色止め剤にはクリアとマットがありこの配合により艶が調整できます。
さらに、トップコート剤を使用して色止めすることもできます。トップコート剤を使用すると高い透明性と耐摩耗性、防汚効果が期待できます。


3.修理事例紹介
それではここで、サンプルとして修理した事例を紹介します。

これはLOEWE(ロエベ)のワインレッドカラーの婦人用手袋で、素材はラムスキンレザーです。
全体的にカビが繁殖しており、色もあせていました。特に指の部分にカビが目立っていました。

修理前後を比較するため、今回は右手だけ修理しました。

修理した手順は、上述のとおり1)下処理作業~2)キズ・革内部補修~3)表皮形成補修~4)着色(リカラー)・色止めの順で行いました。

 この画像は、2)キズ・革内部補修まで行った状況です。黒いシミが点々とありますが、この黒いシミの部分がカビにより内部までダメージを受けた部分になります。ダメージがある部分の革内部に補修材が染みこんでいるためこのように黒いシミの状態になります。修理前の状態で表面的には特にダメージを受けているように見えなかった部分もクリーニングをし、補修材を塗布してしっかり染みこませキズの補修をすると同時にカビを除去します。
 この後、3)表皮形成補修として、スポンジペーパーで優しく研磨し表面を平滑に整えます。指先でザラつきがないか確認しながら丁寧に行います。
 革表面が平滑に整ったら4)着色・色止め作業に移ります。使用する塗料は基本の5色(赤、青、黄、白、黒)です。この5色を混ぜ合わせてイメージする色を作り出していきます(調色)。ほんのわずかな量で色が変わってしまうので根気と経験が必要となる、一番難しい作業ですが、イメージどおりの色が出来た時の達成感は格別です。
 調色が終わったら、丁寧にマスキングを行って塗装しない部分をしっかり保護します。今回はロゴの刺繍部分はマスキングを省略しましたが、必要に応じてロゴ部分も細かくマスキングします。
 次に調色した塗料に色止め剤を混ぜて、スプレーガンで吹き付けて着色と色止めを同時に行います。この時使用する色止め剤にはクリヤ(つやあり)とマット(つや消し)の2種類があり、クリヤとマットの配合で仕上がりの艶感が調整できます。

 この画像はスプレーガンで着色&色止めしている状況です。スプレーガンで吹き付けたらすぐにドライヤーで乾かす作業を繰り返していきます。塗装膜が厚くなると質感が硬くなるので、なるべく塗装膜を薄くし質感が柔らかく仕上がるように注意して行います。
 修理後の状態が次の画像とおりです。

左は修理をしていません。右は修理をしました。この画像ではよくわかりませんが、左の実物をよく見るとカビの痕や色のくすみがあります。右の修理した方は修理前の色とほぼ同じ色にリカラー(染め直し)出来たと思います。(残念ながら修理前と完全一致させるのは無理です)ただし、色止め剤のクリヤが若干強くやや艶が出すぎてる感じもします。もう少しマットな仕上がりの方が良かったかなと思います。あと、今回ロゴの部分をマスキングしなかったため、刺繍部分にも塗料が付いてしまったので、刺繍独特の色合いがなくなってしまって、ロゴが薄くなってしまいました。マスキングをすれば刺繍部分を残すことも可能ですが、輪郭がややぼやける等のことは起こり得ます。刺繍のロゴの場合は修理上のリスクとしてご承知下さい。
 ちなみに、今回サンプルとして修理したこの手袋は、店舗で展示しておりまので、ご来店の際に実物をご覧下さい。

4.次のシーズンに向けてプロが教える保管の裏技
 修理して綺麗になった後は、二度とカビに泣かないための「保管習慣」を身につけましょう。
 ①「すぐにしまわない」:使用後は、すぐに引き出し等に入れず、半日ほど風通しの良い日陰で湿気を飛ばして下さい。
 ②「不織布の活用」:ビニール袋は湿気を閉じ込めてしまいます。通気性の良い不織布の袋に入れて保管しましょう。
 ③「除湿剤の置き場所」:引き出し等の中に除湿剤を置き、定期的にチェックするだけでもカビの発生率は劇的に下がります。
 なお、以上の保管方法は手袋に限らず、ジャケットやコートなど革製の衣類にも活用できることです。
 各地で梅雨入りの情報が出始めて、カビが繁殖しやすいシーズンになりました。大切な手袋等革製衣類の保管方法は大丈夫ですか?革製品はカビが繁殖しやすいので、正しい保管とチェックが長く愛用する秘訣です。もし、カビが生えていたら放置せず、すぐに対処して下さい。

お困りの際は、革研究所 新豊田店へご相談下さい。
「自分の手袋も直るのかな?」「費用はどのくらいかかるの?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご連絡ください。
お電話、メール、LINEからお問い合わせいただければ概算見積りをご案内いたします。
大切な革製品の「困った」を解決し、長くご愛用するお手伝いが出来ることを楽しみにして降ります。

革修理対応製品

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革鞄・バック

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革の鞄(カバン)のスレやキズの補修、変色、革の色を変える(カラーチェンジ)までお任せください。VUITTON(ヴィトン)GUCCI(グッチ)等の革ブランド品も修理可能です。

財布・小物

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革財布(サイフ)、小銭入れ、キーケース等の小物全般の革のキズ、スレをキレイに修理いたします。CHANEL(シャネル)GUCCI(グッチ)等のブランド革小物の修理ももちろんOKです。

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男性物の革靴、女性物のブーツ等靴の革修理(スレ・キズの補修)も可能です。思い出の有る革靴等の修理はお任せください。もちろん革靴の修理に関してもブランド靴の修理可能です。

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革ジャン、革コート・革のジャケット等革衣類の修理、補修もお任せください。部分的なスレ・キズの補修から、革全体の色を変える(カラーチェンジ)まで幅広く対応いたします。

ソファー・椅子

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革ソファー・革の椅子の修理実績も多数ございます。痛み具合によっては革の張替えも可能です。カッシーナ(CASSNA)等のブランドソファー修理もお気軽にご相談ください。

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自動車の革ハンドル・革シートの修理(リペア)も可能です。ベンツ・BMWなどの高級外車から、国産の自動車まで数多くの修理実績がございますのでお気軽にお問合せください。

店舗情報

革研究所 新豊田店

代表者:山口 誠司
所在地:愛知県豊田市三軒町1-11 丸兼ビル104
TEL:090-1742-5313

対応エリア:
愛知県 豊田市近隣エリア

当店の革修理は革の事を知り尽くした熟練職人が一点一点丁寧に修理・補修いたします。思い出の有る大切な革製品を安心してお任せください。また、ブランド品(VUITTON・CHANEL・GUCCI等)の革修理経験も豊富です。革のキズやスレの補修はお任せください。革修理の御見積やお問合せはもちろん無料です。

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